便秘と便意

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便秘の重症化は便意がカギを握る?

毎日の快適なお通じに欠かせないもの、それは『自然な便意』です。

 

普段何気なく感じている便意ですが、これが起こらないことにはうまく排便することはできません。

 

便意は、便秘の進行と密接に関わっており、重度の便秘に悩む人は便意そのものを感じにくくなっていることが多くあります。

 

『食べるから出る』便意の起こるメカニズム

便意が起こるシステムは、実はとても複雑な経路のもとに成り立っています。

 

その経路は、胃に食べ物が入るところから始まります。
胃の中に食べ物が入ると、その刺激を感じ取って腸が動き始めます。これを『胃・結腸反射』といいます。

 

 

 

腸には脳と似た神経細胞のネットワークがあり、腸自身が食べ物の入ってきた刺激を感じとり、自分自身の判断で『消化吸収して便を出さなければ』と動き出すのです。

 

腸が動き、消化吸収がされ便がある程度直腸まで送られてたまると、今度は直腸の壁が刺激され、ここで『便意』が起こります。
『直腸反射』と呼ばれるしくみです。

 

直腸で発生した便意は神経のネットワークを通じて脳に届き、そこで脳は『がまんする』『排泄する』のどちらかを選びます。
排泄することを選んだら、その信号が今度は腸へと送られ、腸の周りの筋肉を動かして排泄しようとします。

 

我慢することを選んだら、便を外に出さないよう、肛門周辺の筋肉が緊張します。

 

自然なお通じは、食べることから始まり、腸と脳の連携プレーによってはじめて可能なことなのです。

 

 

自然な便意を阻害し続けると……

 

通常、普通に食事をしていれば便意は自然と起こるものなのですが、それを頻繁に我慢していると自然な便意が発生しにくくなっていきます。

 

排便しようとする腸の動きを頻繁に途中でストップするせいで、直腸の反応が鈍ってしまうからです。そうなると脳への信号が出なくなって、脳からの排便の指令がこなくなります。

 

また、下剤で強引に腸を刺激し、不自然な便意を起こし続けても、同様のことが起こります。
自然に起こる刺激よりも強い刺激を受け続けると、その強い刺激に腸が慣れてしまい、自然な刺激では便意が起こらなくなってしまうのです。

 

便意の消失で陥る便秘の悪循環

便意が希薄になってくると、どうしても下剤にたよりがちですが、前述したように

 

下剤で刺激し続けると腸は便意を起こさなくなってきます。

 

ここに、便秘の重症化につながるカギがあります。

 

便意が起こらない→下剤を使う→腸の機能が低下する→ますます便意が起こらない→下剤を使う……

 

こうした悪循環に陥って、どんどん便秘がひどくなっていくのです。
その悪循環を途中で断ち切らなければ、悪化する便秘から抜け出すことはできません。

 

便意を完全に失ってしまった場合、それを取り戻すには長い時間をかけた治療が必要となります。
便意が起こりにくくなったと思ったら、早めに対処するようにしましょう。